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SAP APOとは?

  • 執筆者の写真: 野部 翔馬
    野部 翔馬
  • 4月7日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月16日


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SAP APO(Advanced Planning and Optimization)は、企業のサプライチェーン全体を計画・最適化するための高度なアプリケーション群です。SAP SCM(Supply Chain Management)ソリューションの中核を成すコンポーネントの一つで、他にもSAP TM(輸送管理)やSAP EWM(倉庫管理)などと連携しながら機能します。



SAP APOが担う主な機能


1. 需要計画(APO-DP)

過去の販売実績や市場傾向をもとに、将来の需要を予測・管理します。プロモーション施策や製品ライフサイクルを加味した柔軟な計画立案が可能です。


2. サプライネットワーク計画(APO-SNP)

生産・在庫・配送などのリソースを最適に配分し、供給網全体の需給バランスを最適化します。計画はリアルタイムで更新され、ボトルネックを未然に回避することができます。


3. グローバルアベイラビリティ確認(APO-GATP)

注文を受けた際に、納期や在庫の可用性をリアルタイムで判定。代替品や別倉庫の提案も可能なため、顧客満足度の向上に寄与します。


4. 生産計画&詳細スケジューリング(APO-PPDS)

社内製造と外注を組み合わせた生産スケジュールの立案・調整を行います。資源の最適化や製造順の整理も自動的に行われるため、生産性の向上が見込めます。


5. 輸送&車両スケジューリング(APO-TPVS)

購買・販売・在庫移動のオーダーに対して、最適な輸送手段やスケジュールを提案。トラックなどの車両への割り当ても含めた効率的な物流計画を支援します。



SAP APOの認定試験について

SAP APOは専門性が高いため、対象分野ごとに複数の認定試験が用意されています。以下は代表的な試験とその特徴です。

認定試験の種類(一例)

  • C_APO1_72:需要計画・供給計画を中心とした認定試験 問題数:約80問/試験時間:180分/合格ライン:約51%

  • C_APO2_72:生産・在庫の計画および可用性確認をカバー 合格ライン:約56%

  • C_TSCM44_65:SAP APOの包括的な知識を問う総合認定 合格ライン:約61%

※バージョンによって内容や合格基準が異なるため、事前に確認が必要です。



認定試験の準備方法


学習教材の活用

SAP公式トレーニングコースや書籍は、試験対策に非常に有効です。特に以下のようなコースが人気です

  • SCM200 – Business Processes in Planning(基本理解)

  • 試験対策用のサンプル問題集も併用し、出題形式に慣れておきましょう。


実機での練習環境を確保

  • SAP IDES環境(サンドボックス):有料で利用可能な実務用トレーニング環境

  • SAP NetWeaver Developer Edition:無料ダウンロード可(インストールが必要)

ハンズオンで操作に慣れることが、理解と定着を深める近道です。



まとめ|SAP APOで広がるキャリアの選択肢

SAP APOは、サプライチェーン全体を横断的に支える強力なツール群です。業務設計・計画・物流・製造など多くの分野と関わるため、幅広いキャリアパスが描けるのも大きな魅力。「SAPの中でもより戦略的な分野に挑戦したい」「サプライチェーン領域に強くなりたい」そんな方にとって、SAP APOは有望なステップになるでしょう。



公式リソースや学習支援などが必要であれば、以下のリンクもぜひチェックしてみてください

 
 

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